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留学がすすめられるわけ、メリットとは
留学とは海外に在留して勉強することです。古くから日本人は海外に出て、新しい学問や技能に触れ、身に付け、それらを持ち帰って役立ててきました。世界がぐっと身近になり、国内にいながら得られることも多い今、それでも多くの日本人が学ぶために海を越えるのはなぜでしょうか？
教科書では得られない生の外国語に触れることができる
毎年数多くの日本人が留学しますが、目的の第一位は何と言っても語学力の向上です。国内で受けられる語学教育のレベルはどんどん上がっており、学校だけでなく語学学校やインターネット、書籍などを上手に利用すれば相当な力がつきます。しかし、外国語はあくまでもコミュニケーションのツールです。特にヒアリングやスピーキングが本当に通用するかどうかは、現地で試してみないことにはわかりません。一定期間、自分の語学力をとことん試し、足りない部分を認識してさらに向上させてくれるのが海外留学です。
日本を一歩出れば、何をするにもその国の言葉が必要です。到着直後の空港や寮、語学学校などでの外国人に慣れている人たちを相手にした会話はそう難しくないかも知れません。しかし、そこを一歩出ると容赦はありません。公共交通機関、カフェ、娯楽施設などあらゆるシチュエーションが学びの場です。
例えば、留学初日に食堂で口頭でのオーダーが全く通じず、メニューを指さしながら発音の簡単なものを頼むしかできなかったとします。その発音を練習し、何度かトライするうちに、ついに自分の食べたいものを自由に頼むことができるようになる。そんな小さな成功体験の積み重ねが語学力だけでなく大きな自信にも繋がります。失敗しても納得できるまで実践することも大切です。
また、海外で生活してみると日本では聞いたことのないフレーズや単語と触れ合います。日本の教科書や授業で出会う外国語表現はほんの一部であり、もっと多様で魅力的な言葉遣いがあるのです。そして、あまり言葉を使わなくても意思が通じ、用が足りてしまう日本とは違い、海外では言葉が全てです。日常は言葉に溢れています。その土地ならではの生活に必要な表現、単語、表情、ジェスチャー、声の強弱などを巧みに使った人々の交流を見て、聴き、真似ることを繰り返すうち真の使える語学力が身につきます。
キャリアを見つめ直すきっかけになる
留学は自分の進路やキャリアについてじっくりと考える良いチャンスです。日本では常識と思えたことも広い世界では違うと気付き、全く知らない学問や分野に出会えるのが海外です。刺激を受けて新しいビジネスが思い浮かんだり、新しい出会いにより仕事へのモチベーションが高まったりします。語学力アップが一番の目的の留学でも、人は自分の仕事や興味に関係する情報へのアンテナは張り続けているものです。留学先で見聞きした最先端の情報や新しい人脈は帰国後のキャリアにも良い影響を与えます。リフレッシュ目的だった短期のニューヨーク留学で最新のサービスを知り、日本での展開を企画し成功、などの例もあります。帰国後、新しいアイディアを古巣で活かす、より大きな希望の実現のために転職する、さらに本格的に学ぶために留学準備を開始するなどいろいろなパターンがありますが、留学が原動力になったポジティブな変化です。
そして再就職や転職には留学経験は大きな強みです。海外で暮らし、勉強していた経験は就職活動でも高く評価されます。外資系企業はもちろん、国内企業でも外国人の雇用を含めた国際化が進み、社内共通語は英語という企業さえある昨今。外国人とともに学び、過ごした経験も採用への大きな後押しになります。企業によっては留学中の日本人にも注目し、ロンドンやボストンなどでも毎年キャリアフォーラムを開催して採用活動をしています。
世界観、価値観が大きく変わり自分の成長になる
ITの普及などにより日本にいても海外はずっと身近に感じられるようになりましたが、その国の本当の広さや大きさ、印象などは自分がその地に行ってみて初めてわかるものです。本物に勝るものはありません。異文化に接すると、まずは違いに目が行き、やがて類似点に気付くと言われています。その国が優れている点もあれば日本の方が良いと思えることもあるでしょう。そして同じことや似ていることに気付き、共感を覚えます。「アメリカ人はどうしてお店のテーブルの下にガムをくっつけるの?」「日本人は本当に満員電車で通勤しているの？」など会話の糸口は些細な疑問であっても、一歩踏み込んで親しくなれる話題は共通の趣味や習慣だったりします。異国の地では何もかもが新しく、五感をフル活用して過ごすうちに、自分の価値観も上書きされていきます。日本では眠っていた感覚、自分に備わっていたことすら気付かなかった感覚に気付くこともあります。また、日本を離れてみて、祖国を客観的に見ることもでき、視野が広がります。
人との交流が必須な留学中はコミュニケーションスキルも大きく向上します。外国人との交流はどんなレベルであっても国際感覚をはぐくむものです。クラスメイトと宿題をする、スーパーの店員さんに商品について尋ねる、エレベーターで乗り合わせた人に挨拶するなど必要に迫られてすること一つ一つが小さな国際交流でもあるのです。何をしても新しい経験として自分の身になり、自分の成長を日々感じられるのは海外留学ならではです。自分の可能性がかつて想像しなかったほど広がります。
まとめ
留学とはその期間だけでなく、その後の人生にも大きく影響するプロジェクトです。ネットやTV、書籍でどれほど多くの情報が得られても、実際の体験には遠く及びません。語学力の向上や海外経験は留学で得られることのほんの一部です。新しい人脈や達成感からくる自信など計り知れないメリットがあります。そのため、留学経験者の評価はとても高く、日本国内での就職活動でも有利ですし、海外で活躍する足掛かりにもなります。国際交流の盛んな今、留学制度や奨学金は多数あり、語学学校や留学エージェントなど相談できる機関も充実しています。絶好のチャンスです。留学で自分の可能性をより高めましょう。
